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インタビュー

先輩移住者の声 中村知世さん

2025年12月、徳島市移住支援センター主催の移住者交流会の会場として使わせていただいた「辻堂餃子店」。
2024年4月に徳島で開”餃”されたこのお店のオーナー・中村知世さんは、東京からのIターン移住者。食材の宝庫・徳島でシイタケやレンコン、ニンジンを使ったクラフト餃子など人気商品を生み出しています。
「餃子オタク」で「餃子焼き師」中村さんが選んだ徳島市でのでの移住ライフについて伺いました。

ー移住前はどちらにいらっしゃったんですか?

もともとは東京出身なんですが、前職の大手通信会社に勤務している間にコロナ禍がやって来たので、神奈川県の湘南エリア、辻堂に引っ越し在宅勤務をしていました。店名もそこから付けています。
当時は会社員をしながら日曜と月曜の夜に近所のバーを借りて、こっそり副業として(笑)間借り営業でやっていました。
その頃は取り寄せた餃子を焼くだけの店だったので、そこまで負担なくできていたんです。

ー本業を抱えながらも餃子も焼く、餃子への愛が感じられますね。さすが「餃子オタク」です(笑)

「街に人がいない」けど、「ここで素敵なお店を出したら来てくれる」

ーお店を持とうと考えたのはいつ頃だったのでしょうか。

湘南での間借り営業というスタイルを半年ほど続けて手応えを感じ、脱サラしようと思いました。
ところが、湘南ではなかなか物件が出なかったり、「飲食経験がない」という理由で断られてしまったりして。
落ち込んでいたら、地方の方から「こっちでやれば」といくつかお声をいただきました。本当は香川でやるはずだったんですが、少し状況が変わってしまって。
その時に車を出してくれていた徳島の大学時代の友達が、「徳島も空き店舗が多いから見に来ない?」と言ってくれたんです。そのまま流れで見に来て、そのまま決まっていきました。

ーご友人の一言がきっかけで、数ある地域の中から導かれるように徳島市に来られたんですね。
徳島市の印象はどうでしたか?

徳島には過去に3回ほど来ていて、前職でテレワークをしていた時に一週間ほどいたんですが、その時の印象は「街に人がいない。」コロナ禍というのもあったんですが。でも、飲食店に入るとめちゃくちゃ人がいたんですよ。 それがすごく印象的で、
「徳島の人たちは歩いて店を探すというより、目的に向かって食べに行くタイプなのかな」と思いました。まだ店をやるなんて思ってもみなかった頃ですが、「ここで素敵なお店を出したら、めっちゃお客さんが来てくれるんじゃないかな」と思ったんです。今思うと、伏線のような縁があったのかなと感じています。

周りの人の温かさにサポートされて不安も乗り越えられた

ーお店を開くにあたって、不安だったことや困ったことはありましたか?

知り合いがいなかったことです。頼れる友達も当時は高松にいたので、本当に一人ぼっちで壁を塗ったりしていました。
でも、ここを作ってくれた建築事務所の方々がすごく良くしてくださって。徳島育ちの方々に支えられ、その温かさにサポートされながらオープンを乗り越えられた気がします。
今も不安はたくさんありますが、相談できる地元の皆さんは本当に詳しいです。業者さんを見つけるにしても、誰かに聞けば「知ってる工務店さんがいるよ」と繋いでくれる。そうやって助けられてきました。

ー近隣にお店がたくさんありますが、交流は結構あるんでしょうか?

みんな仲が良いと思います。
お互いのお店を行き来したり、ビジネスの話をしたり。「戦友」という感じですね。私が知っている近くの店主さんも、一度県外に出ていたり移住組だったりする方が多いので、広い視点で話ができる人たちがたまたま近くにいるなと感じています。

湘南の辻堂の様な街の規模感の徳島が居心地がいい

ー移住して良かったこと、大変だったことを挙げるとしたらいかがですか。

良かったのは、街の規模感がちょうどいいことです。
私は辻堂の街が丁度良くて好きだったので、徳島は似た所もあって、居心地いいですね。東京は人が多すぎてしんどいなと思っていたので。
大変なのは、やはり一人でお店を経営する悩みです。
一昨年も10月から3月くらいまで客足が落ち込み、「1年で潰れるのかな」と折れそうになることもありました。春になったら盛り返したので「うちは春から秋の店なのかな」と分かったんですが、やはり今年も同じ状況になると苦しいですね。
あとは、遊び仲間がもっと欲しいかな(笑)。一人の時は小松海岸で焚き火をしているんですが、焚き火仲間は募集しています。

ー交通の便についてはどうですか?

よく聞かれるんですが、実は車を買ったのはつい5ヶ月前なんです。
それまでは1年以上、ずっと自転車で生活していましたが、全く不便はなかったです。汽車の時間に合わせればいいだけですし。
今は出店や焚き火のために買いましたが、今でも4日くらい乗らないことがあります。イオンへ行くのも、以前は自転車で行っていました。車がなくても全然住めますよ。

ー新天地徳島で初挑戦のことだらけだったと思いますが、今後挑戦したいことはありますか。

めっちゃあります。
他にもランチ営業や通販、餃子以外の飲食もやってみたい。
でもとにかく人が足りなくて。まずは常連になっていただいて、私のオタクな説明を聞きに来てほしいです(笑)。

ー最後に、移住を検討中の方にメッセージをお願いします。

徳島は本当にいいところです。
地元の人たちが「移住してきてくれてありがとう」とウェルカムな雰囲気で迎えてくれる。そんな温かいところはなかなかないと思うので、迷っているならとりあえず住んでみて、合わなかったらまた引っ越せばいいくらいの気持ちで来てみたらいいと思います。

ーーー編集後記ーーー

個人的に何度も食べに行った事があるお店「辻堂餃子店」さん、今回のインタビューを通して改めて、中村さんの餃子への愛を感じました。徳島市に移住して生まれたメニューは絶品です。
新天地での開業は不安も多いと思いますが、地域に愛されるお店として今後も頑張っていただきたいです!(清水)

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